成功したモバイルゲームは、その仕組みやキャラクター、ゲームプレイループをコピーした安価なクローンタイトルを必然的に引き寄せる。そうしたクローンは、独自開発のコストをかけずにプレイヤーを獲得しようとするものだ。これに対する企業の定石の対応、すなわち内容証明郵便による警告書、アプリストアへの削除申請、クローン制作スタジオに対する訴訟は、問題を知的財産権の執行の問題として扱うものであり、たとえ成功しても、すでにクローンへ移行してそこで進行状況を築いていたプレイヤーを取り戻すことには何の役にも立たない。そうしたプレイヤーは元のゲームに戻るのではなく、次のクローンへと移るだけである。

これに対してクラッシュ・ロイヤルの「Copycats Welcome」キャンペーンは、クローン制作スタジオではなく、離脱したプレイヤーこそを実際のターゲットとして扱った。専用のマイクロサイトでは、コピーキャットタイトルをプレイしていたプレイヤーが、そのクローンでの進行状況の証明を提出し、それを本物のクラッシュ・ロイヤル内の報酬に直接変換できた。報酬は最大50,000ゴールドと200ワイルドカードクレジットに達し、実質的にプレイヤーに、模倣作へ寝返ったことを公に認めさせ、戻ってきたことに対して報いるものだった。

プレイヤーがクローンでの進行状況をクラッシュ・ロイヤルの報酬に変換できるようにし、サンクコストの障壁を取り除くとともに、離脱を後払い型の獲得につなげた。

クローンで進行状況を失うというサンクコストの障壁を取り除いた。

クローンでのプレイ時間を、後払い型の獲得資産に変えた。

クローンのコミュニティを直接ターゲットにし、まさに離脱したプレイヤーにリーチした。

手厚い報酬により、留まるよりも戻る方が魅力的になった。

競合他社があなたの製品をコピーしたときは、コピーした側を訴えるのではなく、奪われた顧客をターゲットにし、戻ってくることに報いる仕組みで呼び戻すべきだ。

キャンペーン開始から最初の数日間で、230万人を超えるプレイヤーが進行状況を交換した。Contagiousによる独自の集計によれば、165万人のプレイヤーがキャンペーンを通じて新たにクラッシュ・ロイヤルのアカウントを開設し、540万人の以前離脱していたプレイヤーがゲームに復帰した。これは、クローンタイトルに対する法的執行だけでは到底到達し得なかった規模のユーザー再活性化である。

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出典

  1. Ogilvy — 'Copycats Welcome' for Clash Royale Wins Grand Prix at Cannes Lions Ogilvy · ogilvy.com
  2. Cannes Lions 2026: Entertainment Lions for Gaming winners Contagious · contagious.com