JetBrainsのプロジェクト管理ツールであるYouTrackは、2009年の一般公開前に社内利用向けに構築されていた。同じ年、JetBrainsは製品のロードマップを専用の公開トラッカーで公開し、アーリーアダプターからのフィードバックを募った。これは、未完成の計画や未解決のバグを競合他社や顧客にさらすことになるため、ほとんどのソフトウェア企業が今なお避けている異例の動きだった。

公開トラッカーは単なる透明性のアピールではなく、優先順位付けの仕組みへと変わっていった。チームがタスクのそばにドキュメントを置けるようにするナレッジベース機能の要望は、2011年から投票を集めていた。JetBrainsが2019年のロードマップを公開した際に顧客が再びそれを求めたことで、再浮上した。チームは最初から完全な機能を備えて構築するのではなく、最初のリリースを最も活発な投票者が実際に必要としていた範囲に絞り込み、2020年半ばに出荷した。

同じアプローチがYouTrack Liteの形も決めた。これは約1年かけて構築され、トラッカーが明らかにした対立を解消するものだった。小規模チームは軽量なツールを求め、大企業はより深い機能を求めた。JetBrainsはどちらか一方を選ぶのではなく、同じ基盤のプロジェクトデータに対する相互に切り替え可能な2つのビューを出荷し、顧客基盤を分断することなく各ユーザーが選択できるようにした。

ロードマップとトラッカーを公開し、投票で要望を順位付けさせる

公開投票により、散在して比較しにくい要望が、チームが行動できる1つのランク付けされたリストになる。

リリースの範囲を最も活発な投票者が求めたものに絞ることで、使われないエッジケースを構築せずに済む。

コミットメントを公然と公開することで、それをやり遂げる圧力が生まれ、顧客の信頼が築かれる。

エンジニアはサポートからのフィルタリングされた要約ではなく、生の顧客フィードバックをトラッカー上で直接目にする。

バックログが大きすぎて議論で優先順位を付けられない場合、トラッカー自体を公開することで、散在する要望がチームと顧客の双方が指し示せる1つの可視的なランキングになる。

2021年までにYouTrackは700万人以上のユーザーに成長し、なおもロードマップと課題トラッカーを完全に公開したまま運営していた。これはテック企業の間では十分に異例な慣行であり、JetBrainsのプロダクトマーケティング責任者がそれについてインタビューを受けた。ナレッジベースとYouTrack Liteはいずれも、際限のない作り直しではなく、範囲を定めて公開追跡されたリリースとして出荷され、同じ公開トラッカーのプロセスは、新機能の要望が構築される前に何年にもわたる可視的な投票を経る形で今も続いている。

出典をたどる

出典

  1. On Planning in Public Increment · increment.com ·