解決策
神戸物産は、業務用サイズのパックを割安価格で販売する日本国内1,100店舗超の業務スーパーチェーンを運営している。沼田博和社長によれば、このモデルは全国ブランドの購買力で大手チェーンと競うことに対する父の答えだった。その戦いは勝ち目がないため、一族は自社で商品を作ることにしたのだ。
その仕組みは卸売と小売のハイブリッドである。ほぼすべての店舗はフランチャイジーが所有する店舗であり、神戸物産は食品卸売業者としてそれらに販売する。すなわち、27の自社工場からのプライベートブランド商品に加え、約半数が中国産で、作物リスクをヘッジするために意図的に各国に分散させた直接輸入品である。会社所有の店舗資産は貸借対照表にほとんど現れず、有形資産は主に工場と物流である。
その結果、異例のコスト構造が生まれる。売上原価は高く、販売費および一般管理費は非常に低く、貸借対照表はほぼ無借金であり、営業利益率はスーパー業界平均の2〜3%のおよそ2倍である。2025年度の売上高は5,517億円(前年比8.6%増)、純利益は318億円(同48.7%増)に達し、いずれも過去最高となった。プライベートブランド比率は34.2%だった。
達成したこと
自社のフランチャイジーに売り、店頭をチャネルにする
うまくいった理由
フランチャイジーが店舗を所有するため、出店拡大に必要な会社資本はほとんどかからない。
自社工場と直接輸入により、競合が太刀打ちできないプライベートブランド価格を実現する。
店舗への卸売により、小売需要の上にマージンの層が加わる。
店舗の間接費が低いため販売費を最小限に抑えられ、利益は過去最高水準となる。
応用できること
規模で勝てないなら、マージンが生まれる場所を変えることだ。生産と卸売の層を自社で持ち、店舗コストをフランチャイジーに押し付け、小売の販売量を製造業に還元させるのである。
その後
インフレと節約志向により、2025年まで過去最高の業績が続いた。売上高5,517億円、純利益318億円はいずれも史上最高であり、同社はプライベートブランド比率37%で売上高1兆円を目標としている。店舗や中食・外食業態の追加を続けており、競合が工場と卸売チャネルを持たないため、このモデルは模倣されにくい。
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出典
- 実質無借金経営を貫く神戸物産 「店舗資産ほぼなし」「製販一体」で高収益を実現する独自のビジネスモデルとは? JBpress Innovation Review · jbpress.ismedia.jp ·
- 「業務スーパー」を軸に中食・外食も注力し売上高1兆円へ!神戸物産沼田社長が語る成長戦略 Diamond Chain Store Online · diamond-rm.net ·
- 「業務スーパー」がスーパーの倍以上もうかるワケ SCMの達人・神戸物産の沼田博和社長に聞く 東洋経済オンライン (Toyo Keizai Online) · toyokeizai.net ·